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洪水災害をもたらす雨量

災害は一般に雨の少ない地域では比較的少ない雨量でも発生し、雨の多い地域では雨量の値がある程度大きくなって初めて発生する。1日の雨量がその地域の年間降水量の5~10%を超えると、災害が発生するとされている。
 
多雨地域、少雨地域という気候条件に対応して、地形・植生などの地理的環境がつくられその結果が災害の発生条件に影響を及ぼすのである。また、洪水や土砂災害対策など防災対策は、最大降水量などの気候統計に基づいておこなわれている。
 
しかし近年は、開発によって地形・植生が変わるとともに、居住域の拡大によって土地利用が被災の危険の大きい地域にも広がってきた。このため、災害の発生条件が複雑になってきている。 
 
災害の発生は、雨量値とともに雨域の広がりが関係する。大河川の洪水では広域の大雨で、また小河川・都市河川の洪水や低地の浸水は狭域の大雨でも発生する。土砂災害は、斜面の雨量が災害の発生につながり、きわめて局地的な大雨によっても発生する。