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洪水の特徴

目 次
洪水とは
都市水害
洪水災害をもたらす雨量
 
洪水とは

洪水とは、河川の流量(または水位)が通常より大幅に増加することが、狭義には、河川の水が堤防を越えたり、堤防を破ってはんらんしたりすることを指す場合もある。
 
低い土地の浸水は、河川の水位の上昇や多量の雨によって、排水が困難になって起こる場合がある。
 
高度成長期以降、水田・低湿地・山林の開発により、雨水を一時的に蓄える機能が低下しており、河川の増水は急激になっている。

都市水害

洪水災害都市部では、地面が道路舗装やコンクリート地盤で覆われているため、降った雨が地中にしみ込まず、大部分が直ちに河川へ流れ込む。このため、強い雨が短時間に降ると、水かさ(水位)が急激に増して、氾濫しやすい。
 
また、下水道、用水溝でも、排水能力が追いつかなかったり、河川から逆流してあふれたりして浸水する。これらを都市水害と呼ぶことがある。
 
都市の開発が進むにつれて、水かさのピークは顕著かつ急激に現れるようになっており、、地下街や地下室の浸水で被害が出るようになった。このため人工の遊水池や地下の排水賂を作るなどの対策をとっている地域もある。
 
こうした都市型水害などへの対策として、気象庁は2004年6月より「降水ナウキャスト」情報で被害の軽減に努めている。1時間先まで10分間ごとの、全国の1kmメッシュの降水予測である。10分ごとに最新の予測をおこなうことから、急激に発達する雨域をとらえることが出来る。

洪水災害をもたらす雨量

災害は一般に雨の少ない地域では比較的少ない雨量でも発生し、雨の多い地域では雨量の値がある程度大きくなって初めて発生する。1日の雨量がその地域の年間降水量の5~10%を超えると、災害が発生するとされている。
 
多雨地域、少雨地域という気候条件に対応して、地形・植生などの地理的環境がつくられその結果が災害の発生条件に影響を及ぼすのである。また、洪水や土砂災害対策など防災対策は、最大降水量などの気候統計に基づいておこなわれている。
 
しかし近年は、開発によって地形・植生が変わるとともに、居住域の拡大によって土地利用が被災の危険の大きい地域にも広がってきた。このため、災害の発生条件が複雑になってきている。 
 
災害の発生は、雨量値とともに雨域の広がりが関係する。大河川の洪水では広域の大雨で、また小河川・都市河川の洪水や低地の浸水は狭域の大雨でも発生する。土砂災害は、斜面の雨量が災害の発生につながり、きわめて局地的な大雨によっても発生する。