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土砂災害の種類

土砂災害土砂の移動する形態から、斜面崩壊(山崩れ、がけ崩れ、落石)、土石流(鉄砲水、山津波、泥流)、及び地すべり、の3つに分類できる。実際の災害は、これらが複合して発生することが多い。
 
(1) 斜面崩壊(土砂崩れ)
一般に言う土砂崩れで、山崩れ、がけ崩れに分けられる。山崩れは、山地や丘陵などで、斜面の上部の地肌や岩石が崩れ落ちる現象である。
がけ崩れは、都市周辺の台地の急斜面や人家周辺の切り土斜面から土砂が崩れ落ちる現象である。特に近年は、都市周辺の新しい住宅地でのがけ崩れによる災害が増加している。
山崩れ・がけ崩れが発生する危険のある斜面は、およそ傾斜が30度以上、高さ5m以上である。土砂が広がり影響を及ぼす範囲は、崩れ落ちた斜面の高さの2~3倍である。水分が多い場合などは5倍程度まで広がる。発生の前兆として次のようなものがある。
 
・斜面のひび割れ変形がある
・地下水やわき水が止まる
・異様な音やにおいがする
・多量の濁った水が噴き出す
  
(2) 土石流
土砂・岩石が多量の水とともに粥状になって谷や渓流を流れ落ちる現象で、山澤波、山潮、鉄砲水なども、土石流と同義語である。
山崩れ・がけ崩れが、崩れた地点の真下から最大100mぐらいの狭い地域を襲うのに対し、土石流は、谷や渓流を下り、数キロメートルも離れた地域にまで大量の土砂・岩石を押し出す。
渓流や谷川、沢とその出口にあたる地域は、危険度が最も高い。谷間では、土石流の高さは数メートルにもなる。渓流・谷川・沢の水が急に減少して地鳴りのような音がするときは、遠方ですでに土石流が発生している。
 
(3) 地すべり
地すべりは、緩い斜面において、比較的ゆっくりと長時間にわたり土砂が移動するものである。大雨、長雨のあとや雪解け時に発生することが多い。